農業を支援する理由

防犯の面からも防災という目から見ても、今、非常に憂慮しているものの一つに農家の方々が被害に遭っているという事実があります。

防犯面では、農機具、農産物が狙われるわけですが、畑や田んぼに鍵を掛けるわけにもいかず、深夜に盗まれて翌朝それに気付いて呆然とする、というシーンが目に浮かぶようです。

もちろん、警察もNOSAI(農業共済)も被害発生の情報を発信し、自衛に対しての啓蒙はしていますが、毎年、被害は増えている傾向です。

トラクターなどの農機具は組織的な集団が存在し、多くの盗品が海外へ密輸されているとのことです。


防災の面からも危惧しているというのは、各地で「防災農地」という言葉があります。それは、特に都市部において農地が重要なオープン・スペースとして、避難地や避難路、さらに延焼の遮断防止等に重要な防災面の空間として当てにできるということですが、盗難による経済的な負担から、続けられなくなり、農地を手放すということになれば防災農地も失われることになりかねません。


TPPや後継者問題、収入の不安定さというような、農業を担っていただいている方々の課題は誰もが知っていることだと思いますが、このような面にも課題は存在するということを、従事していない我々も認識しておかなければなりません。

何しろ、私たちの食生活を支えてもらっているのですから。